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リウマチの治療とリンパマッサージを含む自宅療法まで

リウマチの治療とリンパマッサージを含む自宅療法まで

リウマチ治療で行われる病院での治療と、安全に行える自宅療法を解説しています。
関節に起こる炎症をリウマチ治療薬で抑制するだけでなく、リンパマッサージなど自宅療法を取り入れることで日常生活で起こる支障を減らすこともできます。
筆者が実際に関節の慢性的な痛みを抱える人に実践していただいている効果的なセルフケアにご注目下さい。

 

リンパマッサージ

 

執筆者:薬学の専門家 雨宮悠天
リウマチ専門医との提携業務で人それぞれに合った痛みの緩和ケアを提供

 

※できるだけ平易で専門的な言葉を省いた内容にしていますが、必要な個所には用いることもあります。その場合は難解な言葉を飛ばして全体での理解を進めてください。

 

 

リウマチの治療 病院での検査から加療まで

 

リウマチの一般的な治療は以下のように行われます。

 

  • 診断
  • 治療の実際
  • 薬物療法
  • 外科的治療

 

 

診断

 

リウマチの診断にはいくつかの方法があるようですが、以下の日本リウマチ学会が示す早期関節リウマチの診断基準(1994年)が活用されるのが一般的です。

 

リウマチの早期診断基準

 

上の診断基準に示されている血液検査の概要は以下のとおり。

 

リウマチ症状に関連深い項目の血液検査

 

異常の有無

リウマトイド因子
  • 炎症が進むとある特定のタンパク質抗体が増加
  • リウマチ患者の8割がリウマトイド因子が陽性

炎症反応

判定

ESR 赤血球が沈澱する(赤沈)速度の判定
CRP 炎症が進むと増えるタンパク質。肝臓由来
  MMP3 軟骨成分を崩壊させるタンパク質

 

 

上のほかには下記の診断も行われます。

  • X線による骨びらんの検査
  • 関節炎がどのくらい持続しているか

 

治療の実際

 

リウマチの治療は不治の病とされてきた病気を、以下のステップを踏んで日常生活に支障のないレベル「低疾患活動性」へ改善していく点にあります。

 

  1. 抗リウマチ薬で炎症や痛みの抑制
  2. 抗リウマチ薬の効きを見ながら生物学的製剤を補足的に使用
  3. 低疾患活動性:健常者と同レベルの日常生活 【リウマチ治療で目指す目標】

 

 

リウマチの治療に使用される薬・薬物療法

 

リウマチ治療は抗リウマチ薬による薬物療法が中心となり、効きが足りない場合に生物学的製剤が、そしてリウマチ薬の補助的な効果として非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬が処方されます。

 

薬の目的

薬のタイプ リウマチ治療薬の効果

炎症・痛みの抑制

抗リウマチ薬 免疫異常、炎症、骨の破壊の抑制

リウマチ薬の補足

生物学的製剤 炎症、骨の破壊の抑制

リウマチ薬の補助

非ステロイド性抗炎症薬 炎症、痛みを和らげる
ステロイド薬 炎症、痛みを抑制

 

リウマチの症状によっては何種類もの薬が処方される場合も少なくなく、薬をできるだけ少なくして寛解へ向かうようにするには自助努力が必須です。
つまり、「薬を飲んだらリウマチは良くなる」と思わずに、症状に自ら向き合う必要があります。
自分に向き合うと、「リウマチの痛みは緩和する」と実感が湧く患者さんが多いのは実際によくお聞きするお話しです。

 

 

リウマチの外科手術・その他の治療

 

昔と現在のリウマチの治療では外科手術が大きく変わってきました。
リウマチは関節を覆っている滑膜に炎症が起きることから、昔は滑膜切除術がよく行われていましたが、現在は薬物療法の進化のおかげで減っています。
また脆くなった関節を人工関節と入れ替える人工関節置換術は、人工関節の耐用年数の向上により手術件数も増えているようです。
そして関節に悪さをする白血球を除去、入れ替える免疫療法も一部行われていますが治療費が効果であり、かつエビデンスもまだまだ足りないために実施される件数はまだ少ないとか。

 

 

リウマチの重度判定2種

 

ここでリウマチの重度を判定する目安をご紹介します。

 

4段階ステージ

 

関節が思うように動かない

骨と軟骨が崩壊していると診断された

軟骨の減りおよび関節のすき間も減っているが、骨は問題が無い

X腺検査による画像診断で異常はないと言われた

出典:Steinbrocker

生活にどの程度の支障があるか

 

重度

車椅子、または寝たきりの生活

中程度

身の回り動作と仕事に支障があり、かつ外に出かけるときは助けが必要

低度

身の回り動作は支障がないが、仕事に支障がある。

寛解に近い

健常者と同程度の生活が送れる

 

出典:米国リウマチ学会

 

飽くまで簡易な判定ですので、リウマチ専門医に診断を受けてしかるべき治療を受けるようにします。

 

リウマチの症状

 

リウマチの症状として挙げられるのは以下のとおり。

 

  • 関節の炎症

リウマチは骨を覆っている滑膜の炎症が軟骨まで及び、慢性的に膨張した塊り(肉芽腫)ができます。
関節が張れたり痛みを感じ、この影響で起床時に関節が動かずこわばりの症状が表れる場合もあります。
痛みは主に関節で発生、特定の場所に数日間炎症が起きたら、今度は炎症が移動するように感じられたり、左右対称に表れる場合も多いようです。

 

  • 骨の崩壊

リウマチに罹患した体内では免疫の異常が起きており、自己免疫が関節を破壊、骨を破壊するようになります。
下のように本来滑膜は関節がスムースに動くように骨を覆っていますが、滑膜の中で異常な免疫反応が起きて炎症となって表れるのがリウマチ症状の1つです。

 

滑膜の状態

出典:北海道整形外科記念病院

 

炎症反応が慢性的に続くと骨の脱臼や変形が起き、日常生活で重度な支障が起きるようになります。
リウマチの一般的な治療では炎症反応を抑制・緩和して生活の質を落とさないようにする必要があります。

 

  • その他

リウマチの症状には炎症からくる微熱、なんとなくだるい(倦怠感)、食欲が湧かないなどの症状が表れるのもしばしばあるようです。
また痛みや炎症からくる辛さから気分が落ち込み、また意欲低下、不眠なども表れますが症状が和らぐと精神的な負担も解消されて症状が緩和に向かうようです。

 

 

自宅療法・セルフケア

 

それではここからはリウマチの病院での治療のほかに自宅で行える治療やセルフケアに関して解説します。
基本的に病院での治療に影響を与えず、かつリウマチ患者さんの日常生活の質の向上を目指せる有効な方法しのみをご紹介します。

  • リンパマッサージ
  • リウマチ体操
  • 食事療法
  • 炭酸泉で入浴

 

リンパマッサージ

 

慢性的な痛みを抱えるリウマチの人がリンパマッサージを行うメリットは、硬くなった体の組織をマッサージによってほぐし、滞りがちな体液循環(血流とリンパを含む)を促す「痛みのリセットケア」に他なりません。

 

リウマチは別名水毒と呼ばれ、古代ギリシャでは流れ(ロイマ)の悪い状態と考えられていました。つまり水の流れが悪く淀みのある状態を示していたようです。
リウマチ患者さんは症状によって関節の血流・体液循環が妨げられてむくみや体の詰まりが起き、これ自体が原因となって体に痛みを生じる場合もあります。
つまりリウマチによる炎症での痛みと体の詰まりによる痛みが相まって、以下のとおり「慢性的な痛みの特徴」が起きやすくなります。

 

慢性的な痛みがなぜ起きやすくなるのか?~共通して言える事~

  • 痛みに耐えようとするために脳が戦闘モードになる(交感神経の優位)
  • 交感神経が優位になると血管は収縮、血流も減る
  • 痛みは増幅しやすい

 

これらを詳しく紐解くと次のようになります。

 

交感神経においては”体のエネルギー生成に関わるATPから分解されるアデノシン”やNYPが存在しており、慢性的な痛みに対して下のような影響を与えます。
【アデノシン】痛みの情報を脳に伝える
【NYP】血管および骨格筋を委縮させて、酸欠・血流低下を招く

 

交感神経が優位な状態とは「痛みを抱えやすい人にますます不利な状態(痛みを余計に感じやすい)」をつくりだすと分かります。

 

このように慢性的な痛みの特徴が表れると血流の低下と共にリンパの滞りも起こりやすくなり、その結果さらに痛みを感じやすい素地ができ、痛みを増幅して感じやすいと言えるようです。

 

このため関節リウマチを持っている方は体液循環が良好な体質へと変化させるリンパマッサージを行うとよいと言われ、症状緩和のケアとして注目されるようになりました。
しかしリウマチ患者さんに実際に施術できるボディートリートメント施術者は多くなく、また患者さんもいったいどのように行えばよいのかわからず実践せずに終わることが多いようです。
ここではリウマチ患者さんのためのリンパマッサージの概要を解説します。

 

 

リンパマッサージで得られる効果

 

慢性的に痛みを抱えるリウマチの人がリンパマッサージで得られる効果は、リンパの滞りをソフトタッチのマッサージによってケアし、体液循環を促しながら(血流低下のケア)硬くなった筋肉をほぐせる点にあります。
また皮膚に優しく触れるだけのソフトタッチのマッサージは自律神経をケア・副交感神経を優位にするので、痛みによって緊張を強いられた交感神経が優位になりがちな状態を調整します。

 

より具体的にはリンパマッサージを行うと以下のような効果が期待できます。

  1. 免疫の活性化(信州大学 大橋俊夫教授)
  2. リンパの流れが促され、関節で起こっていた痛みの緩和ケアができる
  3. 筋肉をほぐすことで体が硬くなり、将来的に関節を自由に動かせなくなるなど悪化を抑制
  4. 体液循環を促してリウマチを悪化させる冷えを予防
  5. 自律神経バランスを整え、副交感神経を優位にする
  • 筋肉の緊張がほぐれて自律神経が整う(筋肉をほぐして脳に緊張の軽減を覚えさせる)
  • 自律神経が整うと女性ホルモンの分泌にも影響が表れ、リウマチに関連深いとされているホルモンバランスの乱れを改善できる

 

本来リンパマッサージは健やかさを増進させるためのものですが、誰もができるわけではありません。

 

 

マッサージをしない方がいい人・向く人

 

マッサージをしない方がいい人

■リウマチの炎症や痛みが極度に強い場合

  • 歩けない
  • 動けない
  • 関節が全く曲げられない箇所が多い

 

■リウマチ以外で以下の症状がある場合

  • てんかん発作
  • 人工透析の加療中
  • がん摘出の外科処置後
  • 手術や重いけがを負った直後
  • 甲状腺疾患
  • 細菌性疾患
  • 重い腎臓疾患
  • 喘息発作が起こっている時

 

■以下のようにな場合もリンパマッサージを避けるようにしましょう

  • 発熱または極度に体調が悪い時
  • 食前・食後1時間以内、飲酒後3時間以内
  • 妊娠中・月経中

 

 

マッサージをしてリウマチの痛みのケアに期待できる人
  • 日常生活に極度の支障はない
  • 痛みはあるが、歩行できるし動ける

 

リウマチ患者さんにマッサージを行う筆者から「どのようにセルフマッサージすればいいのか」お伝えするならば以下のとおり。

 

 

リウマチの痛みのケアにリンパマッサージを取り入れる

 

ここでお伝えするリンパドレナージュは一般的なリンパドレナージュよりもはるかにソフトタッチのマッサージで、「お肌をなぞって体液循環をただす」といった意味合いで行うものです。

 

リンパドレナージュを自分自身のセルフケアとして行う場合のコツはリラックスしながら行うことです。
心地よくなれる状態でリラックスしながらご自身の体を労わるような感覚で行うとよいでしょう。
うまくマッサージをしようと思っていると逆に緊張してしまいますから、やさしいタッチングで「労わるような感覚」の方がうまく行きやすいのです。

 

リンパドレナージュを行う際は、以下を準備します。

 

 

リンパマッサージで用意するもの

 

リウマチの炎症が特に強い場合:オーガニックのマッサージオイル

 

セルフマッサージでは皮膚や関節にダメージを与えないよう手のひらと皮膚の間にクッション剤となるマッサージオイルを使用します。
マッサージオイルを使用することで滑りが良くなるだけでなく、細胞の30%を占める脂肪酸が柔らかくほぐれ、硬くなりがちな皮膚組織の悪化を防ぐことができます。
リウマチの治療には農薬が使用されないオーガニックオイルを使用しましょう。
ここで推奨するのは炎症が発生する過程を抑制するγリノレン酸を高含有しているイブニングプリムローズオイル(月見草オイル)

 

【オーガニック認定月見草オイル:プラナロム社】

 

 

γリノレン酸の炎症を抑制する作用機序は以下のとおり。

 

γリノレン酸の炎症抑制効果・メカニズム

 

γリノレン酸

 

栄養機能化学(栄養機能化学研究所編)を一部改編

 

γリノレン酸が体内で代謝されると、抗炎症効果を持つPG1グループ(後述)や免疫の調整として効果を発揮するPG2グループを生成します。
これにより月見草オイルをマッサージで体内に取り込むことにより、マッサージによるタッチングでリンパの流れを良くし、かつ炎症の抑制や免疫の調整に役立つと考えられているのです。

 

リウマチ患者さんの体内で起こる炎症反応には、プロスタグランジン(PG)などの生理活性物質が関係しています。
プロスタグランジンの挙動は複雑で、いくつかの五角形と長い鎖の形が組み合わさり、多様なタイプのプロスタグランジンが生成されています。
プロスタグランジンの組み合わせは都度局所で瞬間的に発生し、「どんな条件が揃えばこのタイプのプロスタグランジンが生成される」とはまだ言えない段階で、リウマチの治療を未だ難しくしているのですね。
※五角形と長い鎖の組み合わせにごくほんのわずかな違いが生じるだけで真逆の効果を発生させる一面を持ちます。

 

月見草オイルに含まれるγリノレン酸を有効活用することで、炎症を抑制するリウマチ症の味方となるプロスタグランジンを生成できるので、マッサージでリウマチの改善を検討するならばオーガニックの月見草オイルの活用を検討したいものです。

 

またリウマチの方がリンパマッサージを行う時は以下のようなオーガニックの月見草オイルを使用します。
その理由は、農薬など体に害がある可能性があるものをわざわざ体内に取り入れる理由がないからです。

 

【オーガニック認定月見草オイル:プラナロム社】

 

 

 

リウマチの痛みが特に強い場合:アルニカオイル

 

痛みを鎮めるケアに有用なキク科の植物アルニカを植物油に浸出させたキャリアオイルは、特に骨格筋の痛みが強い人が使用するケアに適しています。
アルニカは抗炎症作用や血行促進作用を持っており、関節炎やリウマチの人によく用いられています。アルニカオイルは痛みが強い場合に用いるとよいでしょう。
※アルニカオイルは月見草オイルのようなプロスタグランジンの生成に関わるわけではありません。

 

【オーガニック認定アルニカオイル・プラナロム社】
※キク科の植物アルニカを有機オリーブオイルに浸して有効成分を抽出させたマッサージオイル

 

 

お好みで痛みを和らげるケアに向くアロマオイル

 

痛み止めの薬はもともと植物から単離された成分だったように、現在はその応用的な技術として当たり前のように化学薬品が使用されています。
アロマオイルは若い女性だけが好むものと考えられがちですが、昔の人が痛みのケアとして薬草を活用したように形を変えてアロマによる体のメンテナンスをしているにすぎません。
アロマオイルに含まれる痛みの緩和ケアに向く成分を皮膚から浸透させるのは、さらに目的にフォーカスして前述のマッサージの効果を発揮させる方法となります。
ここでは私が使用する2種のアロマオイルを紹介します。

 

■ユーカリ
鎮痛・抗炎症効果があります。
ユーカリは日本薬局方にも登録されており、リウマチの痛みの緩和におすすめです。
呼吸が通りやすくなるアロマオイルですので、塞ぎがちになっていた状態に深呼吸を促すでしょう。

 

■ラベンダー
痛みを緩和し、リウマチ症状で硬直していた心身をリラックスさせます。
筋肉をほぐすことで精神的な緊張を和らげ、気分の落ち込みや不眠などの改善も期待できます。

 

 

 

植物オイルオイルとアロマオイルのブレンドの方法

 

例えば前述の月見草オイルをマッサージオイルにアロマオイルをブレンドするレシピは…
【月見草オイル50cc】に【ユーカリまたはラベンダーオイルを25滴】となります。

 

体調に合わせて植物オイルとアロマオイルを選び、「完全自分仕様のマッサージオイル」が作成できます。

 

 

リウマチの痛みケアとして取り組みたいリンパマッサージの方法

 

リウマチの痛みのケアとして行うリンパマッサージはリンパマッサージのプロになる事が目的ではないので、ひたすら「滞っていたリンパの流れを正す目的」で行います。
ここでご紹介するリンパドレナージュは通常のリンパドレナージュよりも以下の点に焦点を絞って一般女性が日常的にケアしやすいように改良しています。

 

  • マッサージというよりは体液循環をただす目的:滞っていた詰まりを優しいタッチングで流すケア
  • マッサージというよりはなぞるケア:マッサージを上手くするのではなく、体液循環をただすだけ
  • 関節を常にまっすぐにして行う(絶対に曲げない状態で行う)

 

以下よりリンパマッサージの方法を解説していますのでご参考ください。

 

 

 

下肢のリンパドレナージュのポイント

リンパマッサージ

  1. はじめにくるぶしからひざ裏かけて流します
  2. ひざ裏から鼠径部の方向へと流します
  3. 最後に鼠径リンパを軽く上から軽擦します。股関節周りの筋肉が硬くなっているような場合はほぐすような感覚で軽擦します

 

鼠径部マッサージ

 

鼠径部は老廃物のゴミ捨て場だと思って脚にたまっていたものを流し入れるような感覚で行いましょう。

 

 

どのくらいの圧でマッサージをすればいい?

 

手のひらを皮膚に密着させて軽く動かすだけで十分です。
これだけで皮下組織の循環は十分に起こりますし、力を入れるマッサージは皮膚や軟骨を脆くし悪化を招きかねません。
上手にマッサージしようと思うとかならず手先が緊張して力が入るものです。
うまくやろうと思わず「ただ手のひらを密着させて軽く動かせばリンパの流れはよくなるし、リウマチも改善が見込める」と思うようにしましょう。

 

 

 

リウマチ体操

 

以下は製薬会社によるリウマチ体操の動画(主に手)です。

 

中外製薬によるリウマチ体操

 

シンプルな動きの中に「関節の可動域を広げるヒント」が凝縮されています。

 

気付いた時にいつでもできる簡単な体操ですので一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

なお、リンパマッサージでは脚を。リウマチ体操では主に手のケアを挙げてみました。

 

痛みのケアにはマッサージオイルを痛む手の関節部分に「ハンドクリームのように塗布する」だけでも痛みの緩和として効果的です。

 

マッサージオイルによるケアか、手のリウマチ体操か、いずれかお好みで取り組むのが良いと思います。

 

 

 

 

食事療法

 

リウマチの治療中にはどんな食事をすればいいのでしょうか?
私からのおすすめは以下をポイントにした食事療法です。

 

  • 炎症を抑制する食材の積極的に摂取
  • 良質高タンパク質・低脂肪食で余計な脂肪を増やさない
  • 活性酸素を除去する野菜
  • リウマチを悪化させる食材をできるだけ避ける

 

炎症を抑制する食材:青身の魚

 

秋刀魚・いわし・かつおなどの青みの魚に含まれるαリノレン酸は体内でEPAとDHAへと代謝されます。
消費者庁ではEPAとDHAに対し関節リウマチの症状を軽減する効果の格付けとしてAランクを付けており、これらが豊富に含まれる青みの魚やサプリメントを摂取するのはリウマチの治療の一環として効果的と考えられます。
よく聞く機能性成分ですが、リウマチにこのような高い効果があるのですね。

 

EPAとDHAのリウマチへ期待できる効果は以下のとおり。

 

  • EPA:HDLを増加、中性脂肪を減らし血液の流動性を高め、血液と血管の健康を保つ
  • DHA:炎症を悪化させるLTB4を抑制

 

EPA・DHA

 

EPAに関しては魚介やアザラシを多く摂取するイヌイットの血中にEPAが多く、関節リウマチ、喘息をはじめとした自己免疫疾患や動脈硬化症が少ないといった免疫学調査で明らかになりました(Deyrberg)。

 

消費者庁によると、EPA・DHAの関節リウマチへの有用性:格付けはAランクとされています。以下信頼性が極めて高い製薬会社のDHA・EPAを挙げています。

 

EPA・DHAのサプリメント

 

大正製薬のDHA・EPA

 

 

良質な高タンパク低脂肪の食材

 

上述の考えからあなご、まぐろなど魚類からのタンパク質摂取が望ましいでしょう。
リウマチの患者さんは体重によって膝に負担がかかると関節の崩壊につながってしまいます。
できるだけ脂肪分が少ない魚類を摂取し、脂身の多い動物性脂肪分は避けるようにします。

 

 

活性酸素を除去する野菜

 

リウマチの患者さんの体内では前述のようにプロスタグランジンなどの生理活性物質が常に発生しています。
体内に活性酸素(⁻OHなど)と言われる細胞を破壊する物質とプロスタグランジンが結びつくと、関節の崩壊を余計に増強してしまうので厄介です。
活性酸素から身を守るには以下のように抗酸化物質を含む野菜を摂取し、活性酸素を発生する要因からできるだけ避ける日常生活を送るのがよいでしょう。

 

  • にんにく、玉ねぎ、かぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれる抗酸化物質を積極的に摂る
  • 紫外線をできるだけ避ける
  • 禁煙
  • アルコールの摂取を避ける
  • ストレスをためない

 

なお、先に挙げたDHAやEPAにも抗酸化作用があり、かつ血液をサラサラにする一石二鳥の有用成分です。
ビタミンとDHA・EPAとバランスよく摂取するようにしたいものですね。

 

 

リウマチを悪化させる食材

 

リウマチの炎症を悪化させる食材は以下のとおり。

  • 体を冷やすナス科の植物…ナス、トマト、ジャガイモ
  • 生成された小麦でつくられた加工食品…パン、うどんなど

 

小麦に含まれるグルテンは腸の粘膜を荒らします。
体内の免疫は腸内で7割つくられており、小麦によって腸の粘膜が炎症を起こすとリウマチ治療に痛手となる免疫の低下を招くことが容易に予想できますね。
小麦に含まれるグルテンで自己免疫疾患が発生する例としてはセアリック病が挙げられるでしょう。
何もセアリック病に限らず、自己免疫疾患を発生させかねないグルテン入りの小麦を好き好んで摂取する必要はありません。
最近ではグルテンフリーのパスタなども販売されていますから、小麦を使ったパンなどの代わりにグルテンフリーのパスタなどで代用するとよいでしょう。

 

 

 

 

ストレスの軽減

 

リウマチ患者さんは関節の痛みと炎症で常にストレスにさらされているように思います。
また痛みによって精神的にストレスを負い、筋肉に緊張の信号を送ってしまいます。
過度なストレスは免疫を下げますできるだけ意識して心身共にストレスを軽減する工夫が必要です。

 

そもそもストレスって何?

 

ストレスが何かを知らない人はいないはずですが、体の中でどのような反応が起きているのかはあまり知られていません。
ストレス反応としては少なくても以下のことが挙げられます。

  • 交感神経の亢進
  • ストレスホルモン(副腎皮質由来)の過剰分泌⇒男性ホルモンの増加⇒女性ホルモンの乱れの発生
  • 血圧と血糖値の上昇

 

交感神経の亢進とは「神経が立っている状態」です。これを強制的に鎮める方法は「吐く息を吸う息の4倍長くする腹式呼吸」です。
この腹式呼吸をすると横隔膜で腸がマッサージされて温められ、腸内の環境が良好になるとも言われています。

 

腹式呼吸による強制的な自律神経調整が一番有効と言われますが、ほかに挙げるとすれば、前述のアロマセラピーが挙げられますでしょうか。
アロマセラピーも交感神経を強制的に鎮める効果を持っており、中でもゼラニウムは副腎皮質に作用、ストレスを軽減すると言われます。

 

ゼラニウムでストレスを軽減する場合はミストディフューザーなどで鼻粘膜から体内に取り入れてみて下さい。
大脳に刺激が送られ、以下のようなメリットが挙げられます。

 

精油による大脳刺激のメリット:リウマチの治療でアロマを鼻粘膜から取り入れるメリットとは?

  • 自律神経を調整し、心身のストレスを和らげる
  • 大脳から下垂体に信号が送られ、下垂体から卵巣へエストロゲン分泌の司令が行われる

 

リウマチの患者さんは更年期前後の女性に多いと言われており、エストロゲンの減少が影響しているのではないかと言われています。
エストロゲンの受容体は骨にも存在しており、更年期になると骨粗鬆症が起きることからも骨の形成とエストロゲンは密接な関係にあると考えられるでしょう。
このため、エストロゲンをアロマセラピーの芳香浴で穏やかに増やすのは有効と考えられます。

 

以下、お部屋で使用できるアロマディフューザーとエッセンシャルオイルのセットを挙げておきます。

 

 

 

 

 

眠りを促すケアとしてハーブティ

 

ここではリウマチ薬による治療効果を減弱させないハーブティをご紹介します。

 

リウマチの方は減薬を希望される方が多いと思いますが、ハーブティによって眠りのケアができれば睡眠導入剤の調整も見込めるのではないでしょうか。

 

  • むくみが酷いとき:たんぽぽ茶…利尿作用、リウマチの体質改善に向く
  • 不眠が強い場合:パッションフラワー…ハルモールによる中枢神経の調整
  • 心配が強い:リンデン…ファルネソールによる抗不安作用

 

 

 

 

 

 

まとめ:リウマチには治療のほかに効果的な自宅療法・セルフケアがたくさんある

 

いかがでしたでしょうか。リウマチの治療と、さまざまな自宅療法をお伝えしてきました。

 

リウマチに罹患された方は常に痛みと闘い、ご自身を労わる感覚を忘れてしまいがちだと感じます。

 

ここに挙げたのはほんの一部の痛みの緩和ケアにすぎませんが、ご自身でリラックスできる方法などに取り組んでいただけたらと思います。

 

痛みに耐えるだけでなく、どうぞ「ご自身を労わりながら痛みを緩和するケア」としてこの情報がお役にたてましたら幸いでございます。

 

慢性的な痛みをお持ちの肩で、特に自宅療法のご相談をご希望の方は以下のコンタクトフォームでお受けしております。

 

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